日に日に寒さが厳しくなり、冬はもうそこまで来ています。
今年は冬の到来が遅いみたいで、この時期になっても冬タイヤの装着率がメチャメチャ低いです。
例年のこの時期なら80%を超えているのでしょうが、今年は5~60%といったところでしょうか…
とはいえ、当店も先週末くらいから連日のタイヤ交換ラッシュです(笑)
連日多くのお客様にご利用いただいているのですが、キャパ的にさばききれずに多々ご迷惑をおかけしています。
数多くのタイヤ交換をしている中で、いくつか気になることが…
まず、圧倒的に多いのが、ホンダ車の 「ホイール&ナット」
ご存知の方も多いかと思いますが、 「ホンダ」 の純正ホイール&ナットは 「球座面」 です。
一部例外の 「平座面」 を除くと、その他のメーカーや社外品は 「テーパー座面」 です。
社外ホイールと純正ホイールとでノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの使い分けをする場合、当然ナットも使い分けが必要です。
これが意外と使い分けされてなく、ホイールやナットの座面が変形してしまっているものが多いです。
当然 「面接触」 できずに、トルク管理が曖昧になります。
規定トルクで締め付けた時に何とも言えない 「グニョ」 とした嫌な感触があります。
次に、 「ハブの錆」 があります。
純正のホイールはハブ部のクリアランスが少ないため、ハブ部が錆びてくるとホイールが外れません。
車検や点検時にハブの錆を落として、グリースや防錆スプレーで防錆をするだけでかなり違うんですが…
工場で作業の際はどうにでもなるのですが、お客様が路上でパンクしたりしたらどうするのでしょう?
また、ハブ部の錆が抵抗となりホイール装着時にホイールがブレーキドラム表面に接触しなかったりします。
ナットを締め付けていくとホイールがどんどん奥に押されていきます。 こんな状態だと正確なトルク管理ができません。
また、ハブの錆を嫌っての処置なのか、こんな車も何台かありました。
何が問題なのかわかりますか!?
ブレーキドラム表面にシャシブラックが塗装されているのが問題です。
シャシブックは塗膜が厚く、粘りもあるのでシーリングのような役割をしてしまいます。
(もちろん使用する塗料によって差はあると思いますが…)
ハブの錆を嫌ってこの処置をしたとするなら、本末転倒だと思います。 かえってハブがくっついてしまい、ホイールが外れません。
また、ハブボルトも養生されていないため、シャシブラックがハブボルトに付着しています。
乗用車のハブナットの締め付け条件は 「ドライ」 です。
ハブに塗料が付いた状態だといくらトルクレンチで規定トルクで締め付けようが、締め付け条件が違うため意味がありません。
最悪の場合オーバートルクによるボルトの伸びや折損が考えられます。
当店ではこのような場合、逐一お客様に状況を説明します。
なぜかというとお客様に現状を知っていただき、リスクのあることを知っていただくためです。
そうした時に、大概のお客様は 「初めて聞いた」 とおっしゃいます。
「たかがタイヤ交換、されどタイヤ交換」 です!
「プロ」 としてお金をいただいて作業する以上、どんな仕事でも 「プロの仕事」 であるべきだと思います。
では、 「プロの仕事」 とはいったい何なのか…?
私は 「傍から見ていると簡単そうだけど、やれと言われてやってみると意外と難しい」 ことだと思います。
そんな風に難しいことを簡単そうに苦も無く行うことが 「プロの仕事」 だと思っています。
また、私の尊敬する方に言われたことなのですが、 「物事には全て必ず理由がある」 ことを理解しているかどうかだと思います。
「なぜ、そんな形状をしているのか」 、 「なぜ、条件があるのか」 、 「なぜ、そこに付くのか」 …
その理由を考えながら作業することが 「プロの仕事」 だと思っています。
そして、
「プロとしての矜持を持つ」 ことが、すごく大事ではないかと思います。
弊社は 、
「プロとしての矜持を持つ」 ことを大事に、日々精進してまいります!
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- 2015/11/23(月) 18:00:44|
- 自動車整備
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