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青森県黒石市 「ひと手間を惜しまない」自動車整備工場

整備工場の日常や自動車整備のあれこれを綴っています…

アルファロメオ MiTo DNAシステムが切り替わらない

10連休という大型連休が終わり、休業していたツケが一気にきて嬉しい悲鳴をあげております!

予約が取り難い状況でお客様には多大なご迷惑をおかけしますが、頑張って仕事をこなしておりますのでご容赦ください。

5月も終盤ですが、ここ何日かは暑い日が続いておりますのでみなさまご自愛くださいませ。


アルファロメオ・MiToがDNAシステムの切り替えができないとのことで入庫です。

アルファロメオのDNAシステムとは、サスペンションやブレーキ、エンジンといった駆動系を統合制御するシステムです。

スポーツドライビングのダイナミック (D) 、市街地走行のノーマル (N) 、滑りやすい路面のオールウェザー (A)

それぞれのモードで電動パワステのアシスト量、エンジンの出力特性やアクセルレスポンスなどを変化させます。

このドライバーが任意に選択することができる3パターンのモードの頭文字を取ってDNAシステムです。

選択したモードはメーター内のインフォメーションディスプレイに表示されます。

前置きが長くなりましたが、今回のご依頼はこのDNAシステムの切り替えができないので診てほしいとのことでした。

車両を確認すると、インフォメーションディスプレイには現在のモードではなくサスペンションの異常が表示されています。


DSC_0018_13.jpg


実はこのMiTo、他工場さんで診断済みで前後のスピードセンサ (加速度センサ?) の交換が必要だと言われたそうです。

そして、それでも直らない時はショック4本の交換が必要になると・・・ 

お客様がセカンドオピニオン的な考えで弊社に診断依頼となりました。 

さっそく診断に取り掛かかりシステムチェックを行うと、複数ユニットに多数のフォルトが記憶されています。


1_1_20190527172503454.jpg


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ADCMのユニットだけでもフォルトコードが5つもあるので、何が本当の原因かを消去して切り分けを行います。

「 C130713 : 右フロントソレノイド‐開回路 」が残ったので、右フロントソレノイドの駆動回路を検査していきます。

まずは左右のイニシャルチェック時のソレノイドの駆動波形を取って比較します。


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正常な左側 (Ch2 : 赤) に比べて右側( Ch1 : 黒 )はサージが起たないことからも電流が流れていないようです。

ハ-ネスキットを使い、左右の配線を入れ替えたり、左右のコネクタを外したり短絡したりと不具合箇所を切り分けていきます。

結果、ADCMコントロールユニットコネクタ ~ 右ソレノイドコネクタの配線のポジティブ側の断線が確定しました。

最初はユニットから配線を引き直そうかとも考えましたが、ソレノイドの駆動信号が高周波数なので止めました(笑)

ここからはピンポイントで断線箇所を探していきます。


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ありました! 右ストラットへの配線取り付け部のラバーグロメット内での断線です!

さっそく配線修理に取り掛かりますが、被覆を剥くと配線が酸化してきています。

他の配線も点検していくとあまり良くないので、思い切って全ての配線を長めに削除して繋ぎ直します。


CIMG3278.jpg


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もちろん配線を繋ぐ際には「 ひと手間を惜しまず 」ハンダ付けで仕上げていきます。

配線修理後にフォルトチェックを行い、異常がなことを確認してDNAシステムの作動確認です。


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DNAシステムが切り替わることを確認して、走行テストを行います。

ダイナミックにするとメチャメチャ気持ち良く走ります! ダイナミック時のドライバビリティがこんなに良いとは思いませんでした。

これならお客様が「 ダイナミックモードを使えるようになりたい! 」と仰っていたのも納得です!

お客様からご依頼のあった症状が完治したことを確認して作業完了です。


今回のトラブルは配線の断線という、終わってみればなんてことのない原因でした。

でも、診断・検査の重要性を認識したケースだと思います。

最近私の仲間内でよく出るワードに「 適正価格 」というワードがあります。

弊社は故障診断時にお客様から診断・検査料を頂戴しておりますが、正に弊社の「 適正価格 」で頂戴しております。

診断・検査は故障原因を見つけるために不可欠な作業であり、我々整備士が「 商品 」としている「 技術 」です。

当然調べるためには整備士が時間を使い、あらゆるテスター類を駆使してプロの知識と経験で作業を行っております。

お客様も診断・検査料についてご理解くださいますようにお願いいたします。 

もちろん、診断結果にはちゃんと責任を持ちますので!



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  1. 2019/05/27(月) 22:01:32|
  2. 自動車整備
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レガシィ エンジン不調

10連休という大型連休も残すところあと1日ですね。 みなさま良い連休をお過ごしでしたか?

私は毎度のことながら伝票整理に追われていました。

毎日少しずつでも処理していけばこんなになることないのですが、まったく進歩がないです(笑)

おかげさまで連休明けもかなりのご予約をいただいておりますので、気を引き締めなおして頑張ります!


スバル・レガシィ (BP5) エンジン不調で入庫です。

実はこのレガシィは他業者さんからのご依頼で、その工場さんに入庫中も電話で相談を受けていました。

相談を受けていた時から空燃比の異常かな?という気がしていたのですが・・・

弊社に車両が入庫したので早速基本診断を行っていきます。


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排気ガスの測定値はこんな感じで、未燃焼の燃料成分がかなり出ています。

ラムダ (空燃比) もかなり濃いので、やはり空燃比系のトラブルでしょうか?


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ただ、聞いた話だとアイドリングがラフだと言うことでしたが、現状はアイドリングが続かずに直ぐにストールしてしまいます。

また、エンジンストール後の再始動も困難で、始動しても10数秒で直ぐにストールしてしまいす。

やはり空燃比関係が怪しいのですが、データモニタもファーストアイドルが完了しないのであてにできません。

プラグはかぶってしまっていてビショビショで、始動も困難になってきたのでとりあえずプラグは交換します。

もちろん症状に大きな変化はありません。 エンジンのかかりが良くなっただけで繰り返すと濡れてしまいます。

基本診断の結果からも気になる点はいくつかあるものの、これといったものは見つかりませんでした。

通常、3要素 (良い圧縮、良い点火、良い混合気) のひとつが欠落 (全気筒の欠落) でエンジン不始動となります。

また、3要素のひとつが不調 (特定気筒の欠落または全気筒の不調) ではエンジン不調となります。

今回は始動は可能ですが、アイドリングが続かないことから全気筒の欠落に関係する箇所の不具合だと推測されます。

基本に戻って3要素の確認をしていきます。

良い圧縮 : 全気筒11kg/c㎡前後なのでOK!

良い点火 : 全気筒ダミープラグのギャップが20mmで強い火花が飛ぶのでOK!

良い混合気 : エアフロ信号にダミー信号を入力したり、エアフロ計測後にエアを吸わせても変化がないのでOK!
          また、ガソリンも調べて念のため新しいガソリンもいれたのでOK!


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困ったことに、3要素にこれといった問題がありません。 でも、エンジンはストールする・・・

禅問答のような展開になってきました(笑)

エンジンの運転に問題は無いのにストールする・・・ 

これって、エンジンは回ろうとしているのに無理矢理何かがエンジンの回転を邪魔しているっているってことです。

この時、「 神の声 」が!

ある個所のナットを2本緩めたら、爆音を轟かせてエンジンが快調に回りました。

今までは10数秒でストールしていたのに、ストールもしません。

基本診断時に気になっていたコンパウンドゲージの指針も約-60kpaと基準値です! (不調時は大凡-10~-20kpa)

原因は触媒の排気詰まりでした! 緩めた個所は触媒の取り付け部でした。

最近は排気系統の形状の改良などで少なくなりましたが、雪国だと凍結による排気詰まりはそんなに珍しくありません。

今回は排気ガステスターが反応していたので、排気詰まりは気にしていませんでした。

凍結による排気詰まりの時は、排気ガステスターの値はCO2が大気中と同じ20%前後となります。

今回は完全に詰まってしまったわけではないので、排気ガステスターも反応したのでしょうね!

気になったので詰まった個所を切り分けてみたら触媒でした。

原因がわかったので依頼主の工場さんに連絡を入れて、レポートを書いたら今回の診断・検査は完了です。


レガシィ_01


後日話を聞いてみたら触媒の中は部分的に溶解していたみたいでした。 アフターバーンでも起こしていたのでしょうか?


今回は久しぶりにハマった事例でした(笑)

お客様から問診もがちゃんとできなかったことや、排気ガステスターが反応したことが原因を見つけ難くした要因でした。

でも、ちゃんとした診断・検査ができたら不具合の原因を見つけられないことはないと思います。

当店では診断・検査料は頂戴いたしますが、原因をちゃんと見つけてお客様に提示することを心掛けております。

セカンドオピニオン的なご利用もお受けいたします!



  1. 2019/05/06(月) 00:56:34|
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トゥアレグ 天井張替え

10連休という大型連休、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

元号が平成から令和へと変わり、上皇陛下と天皇陛下のお言葉に、日本人であることを再確認いたしました!

平成という一つの時代が終わり、これから始まる令和の時代・・・

世の中が争いの無い平和な時代となることを切にお祈りいたします。


フォルクスワーゲン・トゥアレグ (7LA) 天井張替え作業で入庫です。

個人的な意見ですが、トゥアレグに限らずVAG系は天井の剥がれてくるものが多いような気がします。

あっ、BMW系もMINIなんかは天井が落ちてきます。

天井の生地にくっついているスポンジが老けてボロボロになるのが原因です。

高温多湿な日本の気候のせいなのでしょうか?


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純正部品では天井の生地だけでの設定は無いので、ルーフライニングASSYでの交換が必要となります。

このトゥアレグなら約40万円くらいでしょうか?

まずはルーフライニングASSYを取り外します。


DSC_0004_75.jpg


簡単そうに思えますが、意外と大変です(笑)


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なぜなら、このようにルーフに配線などが通っているので注意が必要なんです!

あとは古い天井を剥がして、新しい天井に張替えたら完成です。


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張替え後の天井です。 綺麗にできました!


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あとは元通りに取り付けて完成です。


軽度の剥がれであればDIYでも可能だと思いますが、天井の生地が意外と薄いので接着剤の浸み込みには注意が必要です。

また、部分的な補修だと生地のニカミもおきやすいです。

仕上がりを考えると、張替え費用は新品交換の1/4以下で済むのでプロによる張替えをお勧めいたします。

放っておくと天井が落ちてきて危険ですので、気になる方はお問い合わせください!



  1. 2019/05/02(木) 23:19:58|
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フィット エンジン警告灯他点灯

4月になって春になったかと思たら、雪が降りました。

今年は3月末から4月にかけて積もるくらいの雪が降るというおかしな気候です。

でも、着実に春は近づいてきていて、もう少しで青森も桜の季節です!


ホンダ・フィット (GK4) エンジン警告灯他が点灯しているとのことで入庫です。

現車を確認すると、エンジン警告灯とABS/VSA警告灯、電動パワステ警告灯が点灯しています。

メーター内に3つも警告灯が点いたらドライバーはビックリしてしまいますよね!

さっそくシステムチェックをしてみると、複数のユニットでフォルトコードが記憶されていました。


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最近の車はユニット同士がCANバスで繋がっています。

なので、ひとつのユニットがエラーを拾うと他のユニットもエラーになることが多々あります。

今回もエンジンユニット (PGM FI) が拾ったエラーが、ABS/VSAと電動パワステ (EPS) に影響していました。

さっそく大元の原因である「 PGM FI 」から点検していきます。

「 PGM FI 」のフォルトコードは「 No.4シリンダ失火 」です。

ちなみに、テンポラリーDTCはペンディングコード (暫定コード) のことで、パーマネントDTCは確定コードのことです。

問題のあるNo.4シリンダのコイルをNo.2に、プラグをNo.3に付け替えます。

これで失火シリンダがNo.2に移ったらコイル、No.3に移ったらプラグの不良となります。

また、No.4から移らなかったらNo.4シリンダのインジェクターやエンジンメカニカルなどの不良となります。

今回はこのようにNo.3シリンダに失火が移ったのでプラグの不良です!


IMG_20190404_0001_01.jpg


プラグを交換して一件落着なのですが・・・ このプラグは100,000km交換不要のイリジウムプラグなんです!


DSC_0007_99.jpg


このようにサービスデータにも記載があります。

そして、この車の年式は27年式で、走行距離数は約37,00kmです。

100,000km交換不要なら、新車保証も5年または100,000kmの特別保証でもよいのではないかと思います。

でも、3年または60,000kmの一般保証なんですよね・・・ なんか納得いかないですね!

エンジンオイルなんかも交換時期がサービスデータ上は20,000kmとか25,000kmとかですが、そんなにもちません。

同様に、これからはプラグも距離的には点検・交換が不要となっていても、テスターなどで定期的なチェックが必要ですね。


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最近の車はコントロールユニットのネットワーク化やシステムの電子制御化がかなり進んでいます。

我々整備する側も車の進化に遅れないようにしなければいけないですね!



  1. 2019/04/04(木) 23:31:31|
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マーチ エンジン警告灯点灯

青森も3月になり、すっかり春の陽気です!

これから桜の季節になり、穏やかで過ごしやすい日々がもうそこまで来ています。

私事ですがうちの長男も無事に進級が決まり、スーツを買ってやりながらデカくなったなぁと感慨に耽りました(笑)


ニッサン・マーチ (BNK12) エンジン警告灯が点灯するとことで入庫です。

このマーチのエンジンはCR14DEで、初期の頃はエンジンオイルの規定量が3Lになっていました。

その後、エンジンオイルの規定量が知らないうちにサービスデータでも3.5Lになっていた車です(笑)

こちらが初期のオイルレベルゲージ


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こちらが対策後のオイルレベルゲージ


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同じエンジンなのにオイルレベルゲージの長さ (オイル量 ) がこんなに違います!


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ちなみに、対策部品はオイルレベルゲージではなく、ゲージガイドチューブです(笑)

初期の頃のレベルゲージが付いている車は、エンジンオイルの量にお気をつけ下さい!

なんでこんな話をするかと言うと、今回のトラブルの原因はエンジンオイルにあるからだと推測されるからです。

この車も約7年前に弊社で中古車販売時に対策品のレベルゲージに交換済みの車でした。

ただし、新車時から約10年は他社にてメンテナンスされていたので、その頃のメンテナンス状況は不明です。

今回、警告灯点灯の原因となったフォルトコードは「 P0340 PHASE信号系統異常 」と「 P1110 VTC駆動系統 」でした。

可変バルブタイミングシステム (インテークカムシャフトのバルブタイミングを変える) のトラブルです。

エンジンコントロールユニッットの目標値と実測値の間に一定以上のズレがあるとこのコードがメモリーされます。

基本にそって診断・検査を行っていくと、VTCコントロールバルブが固着していました。


CIMG2516.jpg


このバルブでインテークカムのVTCアクチュエーターの油圧を変化させ進角・遅角をコントロールしています。

なので、固着するとVTCアクチュエーターを制御できなくなります。 ここを正常にしないと先には進めないので交換します。

また、このエンジンの故障事例として多いのは、タイミングチェーンの伸びです。

このタイミングチェーンの伸びがエンジンオイルの量やエンジンオイルのメンテナンス状況によって影響を受けます。

なるべく診断・検査は手間を掛けずに正確に行いたいので、オシロスコープの出番です。


be1.jpg


上のCH1 (黒) が「 PHASE (カム) 信号 」で、下のCH2 (赤) が「 POS (クランク) 信号 」です。

POS信号のリファレンスの立下りよりも、PHASE信号の立上がりが遅れています。 残念ながらタイミングチェーンの伸びです。

実際にタイミングチェーンを外して、新品との長さを比較してみます。


CIMG2581.jpg


みごとに?伸びています!

タイミングチェーン類を交換して、再度オシロスコープにて信号波形を確認します。


af1.jpg


今度はPOS信号のリファレンスの立下りよりも、PHASE信号の立上がりが進んでいます。

タイミングチェーンの交換前後の信号の様子を比較するとこうなります。 (上が交換後で、下が交換前)


00.jpg


時間にして約2.5ms交換前が遅れているのがわかります。 この遅れ分がタイミングチェーンの伸びた分になります。

もともとエンジン警告灯が点灯する以外は特に不調もなかったので、予想外の大修理になってしまいました。

ただし、このまま乗り続けていたらエンジンストールや不始動、エンジンの異音なんかの症状がでたと思いますが・・・


最近の車は制御系に多くのシステムが組み込まれています。

また、制御も緻密になり、不調などの症状はなくても閾値を超えただけで警告灯を点灯させます。

これからの自動車整備はオシロスコープなどの測定機器が不可欠だと思います。



  1. 2019/03/04(月) 15:45:33|
  2. 自動車整備
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まいどさまです

プロフィール

須藤ヂャイアント商会

Author:須藤ヂャイアント商会
Bosch Car Service
メカトロクラブみちのく
青森県黒石市の自動車整備工場です。


「ひと手間を惜しまない」ことをモットーに営業しています。


国家一級整備士・自動車整備技術コンサルタント在籍。
診断技術に自信ありです!


リンクにある弊社ホームページも是非ご覧ください。


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