7月は今年は冷夏じゃないかと思ったものの、実際は猛暑日が続く暑い夏でした(笑)
夏休みが終わり8月後半の仕事が始まりましたが、お蔭さまで忙しい毎日を過ごしております。
まだまだ残暑厳しい折、みなさまもご自愛くださいませ!
BMWミニ・クラブマン (R55) が走行中にエンジンストールしてから再始動できないとのことで入庫です。
ご新規のお客様でしたが、ロードサービスでレッカーしてもらい運ばれて来ました。
症状を確認すると、初爆はあるものの完爆しないって感じでしょうか。
まずは基本診断から始めていきます。
システムチェックでフォルトコードを読み込むと、燃料のハイプレッシャー系のコードが記憶されています。

このN18エンジンは燃料タンクから低圧で燃料を高圧ポンプに送り、高圧ポンプで昇圧してからシリンダー内に直接噴射します。
俗に言う「 直噴 」ってヤツですね。
ハイプレッシャー系のフォルトがあるので、ハイプレッシャーのデータモニタをします。

規定値が9Mpaに対して0.12MPaしかありません。
どうも世代的に圧力の「 Pa表示 」ってピンとこないんですよね(笑)
頭の中で100KPaが1kg/c㎡だから、1MPaで10kg/c㎡で ・・・ って、毎回変換しています。
今回は規定値よりはるかにレールプレッシャーが低いことと、その値に注目です。
0.12MPaってことは1.2Kg/c㎡です。 低圧側のポンプでも正規だと5Kg/c㎡hはあるはずです。
ですので、低圧側フューエルポンプを検査していきます。
作動音を確認してもフューエルポンプの作動音が聞こえませんし、フューエルフィルターからのラインに脈動もありません。
駆動電圧を確認すると、クランキング時に正規の電圧が入力されているのにポンプが駆動しません。
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フューエルポンプの抵抗を測定すると∞Ωで断線していました。
エンジンストールと再始動不可の原因は低圧側のフューエルポンプです。
今回は走行距離やお客様からとフォルトの情報などからポンプとフィルターをセット交換するご提案をしました。
お客様がこちらの提案にOKをくださったので交換します。

交換後は規定値に対しての数値がほぼ同じとなり、数値の変移も規定値と同じようになりました。
完成後にフォルトコードを消去し、走行テストで問題がないことを確認後に再度フォルトチェックを行います。
全てに問題がないことが確認できたので作業完了です!
弊社では「 診断 」にこだわりを持っています。
診断・検査料は頂戴いたしますが、勘や経験ではなくデータに裏付けされた不具合箇所の特定ができるかと思います。
何度整備してもトラブルが改善しないと言うお客様は是非一度ご相談ください!
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- 2019/08/28(水) 14:15:38|
- 自動車整備
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