世の中の話題は「 コロナウイルス 」一色ですが、世界的にもかなり感染者が出ている現状だと仕方ないですね。
先月29日には日本の喜劇王と言っても過言ではない「 志村けん 」さんがコロナウイルスへの感染によりご逝去されました。
何処か「 コロナウイルス 」に関して他人事でしたが、これをきっかけに今一度考え直さなければならないと思いました。
お亡くなりになられた方々に心よりお悔やみを申し上げます。
前回のメルセデスベンツ・E320 (211) の続きです。
走行テストを行っていると、メータ内のインフォメーションに「 タイヤ空気圧警告システム故障 」が表示さえました。
全部カタカナなのでイントネーションはカタコトの日本語風でお願いします(笑)

続いて直ぐに「 ESP (エレクトロニック スタビリティ プログラム) 故障 」のメッセージも表示されます。

これら2つの原因が同じものの可能性もありますが、先ずは1つずつ調べていきます。
タイヤ空気圧の異常検出は、空気圧をダイレクトに監視するタイプとホイールスピードで判断するタイプに大別されます。
この車はホイールスピードで判断するタイプですが、警告発生時に各々のホイールスピードに大差はありませんでした。

と言うことは、システム構成部位に不具合があり、かつESPにも関連している部分だということになります。
今回の入庫時に取ったシステムデータを確認してみると、ABRユニットにブレーキランプスイッチのフォルトがありました。

ブレーキランプスイッチは2系統 (オープンサーキットとクローズサーキット) になっています。

ブレーキペダルのON/OFFで「 154 」と「 155 」のブレーキランプスイッチのON/OFFが切り替わる仕組みです。
正確性を担保してのシステムなのでしょうか?
ブレーキスイッチの配線に少し仕掛けをして、ON/ONまたはOFF/OFFの時に同じメッセージが出るかを試してみます。
同じメッセージが表示されました!
後は走行テストでこのような状態になるか、なったとしたらその時に配線の断線や短絡がないかを確認します。

ブレーキペダルを踏んだ時に見事にOFF/OFFになり、同時に警告も表示されました。
配線には断線も短絡もなかったので、ブレーキランプスイッチの不良が確定しました。
ブレーキランプスイッチを交換して症状が改善されたことを確認して作業完了です!
それにしてもブレーキランプスイッチの不良でタイヤ空気圧警告システム異常が出るとは思ってもみませんでした。
恐るべしメルセデス!(笑)
最近の車は複数のシステムが複雑に絡み合って、高度な制御をしています。
ものによっては部品交換後にアダプションやキャリブレーション、コーディングといった作業が必要なこともあります。
安全・安心のためにはきちんとした診断・検査が必要不可欠ですし、作業を行う上での知識やテスター類も必要不可欠です。
弊社ではそんなお客様のご要望にお応えすべく、日々精進を重ねております。
青森県内の輸入車整備でお困りの方はぜひお問い合わせください!
スポンサーサイト
- 2020/04/03(金) 16:32:30|
- 自動車整備
-
| トラックバック:0
-
| コメント:10
こんばんは、本当に、コロナ、怖いですよね。どうすればいいんでしよかな。ベンツの件ですが、ブレーキスィッチで、タイヤ警告ですか。スキャンツールで解析、さすがです。スキャンツールといえば前にお話ししたT車マニアルに、空燃比センサー、リヤーO2センサの診断について書かれてました。アクティブテストで増量させたときリヤーO2センサーが遅れて反応など書かれてました。ある振興会の勉強会の資料にもそんなことがかかれてました。今日は、自分のライフに水温センサー、シュミレーターを使い補正値、学習値などを確認してみました。
- 2020/04/03(金) 22:17:14 |
- URL |
- 佐藤オヤジ #c4qzEyZQ
- [ 編集 ]
佐藤オヤジ 様
コメントありがとうございます。
OBDⅡになってスキャンツールを活用できるようになり、診断がかなり楽になりました。
最近ロードスターなどOBDⅡではない車の診断をしていましたが、電源やアースを取ってKラインからデータを・・・
なんてことをしていると、OBDⅡのありがたさが身に沁みます。(笑)
弊社では故障診断は
問診 → 症状確認 → 推測 → 検査 → 原因推測 → 検証と言った流れで行っています。
検証時に疑似信号を使ったり回路を作ったりすることで、不具合個所の特定を行います。
この検証作業がなかなか難しいのですが。
佐藤様がやられたような、信号値を変えて症状の変化を診るのは大事な作業だと思います!
生意気なことを申し上げてすみません m(_ _)m
- 2020/04/04(土) 12:01:08 |
- URL |
- 須藤ヂャイアント商会 #-
- [ 編集 ]
須藤社長、こんにちは、お世話になってます、生意気なんてとんでもございません、いつも、貴重なご意見感謝します。きのう、自分の車の件お話ししましたが、一Oさんがコンフォートでおこなったスプレーを入れ空燃比センサーの数値がどう変化するか試したのですが、?あれでした?Dジェトロなのか?予想に反しました。疑問ですので後で教えていただければありがたいです。詳しくは後ほど。
- 2020/04/04(土) 12:59:07 |
- URL |
- 佐藤オヤジ #c4qzEyZQ
- [ 編集 ]
度々すいません、ロードスターはOBD2ではないんですか、知らなかったです、かなり昔のマツダ車は確か、サーキットテスターで自己診断なんてのもありましたよね。最近、エーミングで特定整備なんかで会社にダイハツ
純正機あるのですが、汎用タイプがいまいち、ということで部品商がH社製のある診断機をデモに持ってきました。エーミング、EPB、他対応して、データーモニターもみれましたがグラフ化できませんでした、グラフ化の機能ないのではというわけで別のものを検討です。車の高度化が進み、ない頭フル活動です。昨日なんかスマアシが誤作動するとお客様から、クレーム、今年の2月販売のムーブ、誤作動というよりも条件がさろってる?後日代車用意してお預かり予定です。
- 2020/04/04(土) 20:21:51 |
- URL |
- 佐藤オヤジ #c4qzEyZQ
- [ 編集 ]
佐藤オヤジ 様
コメントありがとうございます。
お話しさせていただいた内容で大丈夫だったでしょうか?
お役に立てたとしたら何よりです。
- 2020/04/05(日) 22:02:01 |
- URL |
- 須藤ヂャイアント商会 #-
- [ 編集 ]
佐藤オヤジ 様
コメントありがとうございます。
ロードスターはレトロコネクタ(OBDⅠ)でした。
アナログサーキットテスタの針の動きでコードを読み取るのありましたね。
見難くてLEDの点滅で見る道具を作ったのを思い出しました。(笑)
汎用診断機は一長一短がありますよね。
全て純正機というのが理想ですが、現実的には無理なわけで・・・
弊社も電子整備認証の申請を済ませました。
自動車はますます高度化、複雑化しますね。
ついて行けるかどうか心配です。
- 2020/04/05(日) 22:09:23 |
- URL |
- 須藤ヂャイアント商会 #-
- [ 編集 ]
コメントありがとうございます。
陸送していただけたら診断いたします。
まずは車高が下がることを整理しましょう。
車高が下がるのは、油圧系統のトラブルで油圧が抜ける場合と制御で抜く場合のどちらかだと思います。
前者だと特定条件下でというのは可能性としては低いし、逆に特定条件下だとしたら個所の特定がしやすいと思います。
後者だと制御で抜くのでそのための条件に当てはまるものがあるはずです。
フォルトコードも閾値を超えるか、または整合性が取れない結果でしかないと思います。
まずはじっくりと機構の作動を考えた方が良いかと思います。
- 2020/06/05(金) 09:16:52 |
- URL |
- 須藤ヂャイアント商会 #-
- [ 編集 ]
お世話になってます、ベンツですが、一度ロアーリングを外し診断するのに、純正を手配、しかし、フロント側は、生産中止、お客様には、連絡していたのですが再度問い合わせると純正があるとの事、その間、試しにロッドを外した状態、車高センサーコネクターを抜きフェイルセーフにして見たんですがフロントはかなり車高が落ちたのにリヤーはかなり高いアンバランス、現在は、フロントのみ、純正に戻してる状態です。この車、ロアーリング取り付けたのは、左リヤーショックと、ホースを某工場にて交換、その後リヤーだけヒップアップ、これ以上治らないといわれ、当社に来社した経緯があります。現在はフロントだけ純正に戻して車高が一定なので試しにキャリブレーションとったところ故障コードは消えました。左車高下がり点検中です。リヤーも純正に戻して見る予定ですが、ヒップアップになる予感?
- 2020/06/16(火) 09:27:20 |
- URL |
- 佐藤オヤジ #c4qzEyZQ
- [ 編集 ]
佐藤オヤジ 様
コメントありがとうございます。
その内容だと他工場さんで行った整備後とフェイルセーフの状態とで症状(状況)が一緒なのではないでしょうか?
小手先でごまかそうにも、最近の車は難しいですね。
時系列でやったこと、症状の変化、データの変化などを整理するのが良いかもしれませんね。
- 2020/06/17(水) 22:26:03 |
- URL |
- 須藤ヂャイアント商会 #-
- [ 編集 ]